投資資金が必要ならファクタリングを利用

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ファクタリングによる債権の売却額はキャッシュフローの安定化に充てるのが一般的です。一方で、投資など“攻め”の戦略に使う選択肢もあります。こちらでは、投資資金調達方法としてのファクタリングについてお話しします。

投資の定義

まずは、投資の定義について明確にしておきましょう。

投資とは、将来的な利益のために資金を投じることです。結果的に事業が成長すれば、投じた額以上の資金を回収できます。市場の成長などは予測できない部分も大きくリスクも多分に含んでいますが、事業を大きくしていくためには必要になってくる取り組みです。代表的な投資の種類として以下の3種類が挙げられます。

・設備投資

設備に投資すること。特定の機械や、工場、拠点などが対象となる。

・人材投資

資金を投じて新たな人材を確保すること。

・IT投資

サーバーやソフトウェア、システム開発に資金を投じること。業務の大幅な効率化などにより資金回収が期待できる。

投資資金をファクタリングで用意するメリット

当然ながら投資には資金が必要です。キャッシュフローにそれほど余裕がない状態では、投資の必要性を感じながらも現実的に難しい場合があります。そこで選択肢に挙がるのが、ファクタリングによる投資資金調達です。以下では、投資資金をファクタリングで用意するメリットについてお話しします。

資金調達スピードが速い

ファクタリングの魅力として言及されることが多いポイントが資金調達の速さです。実際の入金スピードはファクタリング会社にもよりますが、即日のファクタリングに対応しているファクタリング会社もあります。資金ショートに悩む企業の救済措置として機能している大きな要因です。

この資金調達スピードは、投資資金調達の方法としても大きなアドバンテージとなります。投資が必要なタイミングはいつ訪れるかわかりません。先立って投資を行うことで、競合に大きな差をつけられるケースもあるでしょう。投資を思い立ったタイミングですぐに資金を用意できるのは、ファクタリングの大きな魅力です。

柔軟な審査

ファクタリングでも審査が行われます。ただし、銀行融資など一般的な融資とは異なり、重点的に調べられるのは売掛先の情報です。利用会社の情報も調べられますが、基本的にはそれほど問題になることはありません。

そのため、ファクタリングは銀行融資が受けられなかった場合も利用できます。資金調達の方法として銀行融資を先に思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、近年の銀行はとりわけ中小企業に対して慎重な態度をとっています。審査が柔軟で、投資に利用しやすい点もファクタリングの大きなメリットといえるでしょう。

コンサルティングを受けられる

ファクタリング会社によっては、資金運用に関するコンサルティングサービスを実施していることがあります。もちろん、投資に関しても相談可能です。単なる資金の提供元としてではなく、経営のパートナーとして機能してくれるかもしれません。

投資に失敗する可能性も

投資のポジティブな面についてお話ししてきましたが、一方でリスクがある点も知っておかなければなりません。どれだけ先見の明があったり、投じた資金が大きかったとしても、投資に失敗してしまう可能性はあります。そして、失敗したときにはファクタリングによって資金調達したことが大きな負担になるかもしれません。

ファクタリングは売掛債権を売却する手続きです。売却額として取得する額とファクタリング会社に支払う額には差額があり、この額がファクタリング会社の手数料となります。ファクタリング会社の設定にもよりますが、一般的にこの手数料や銀行融資の利息以上に高額です。

つまり、手数料の分だけ損失が生まれているということになります。もちろん、投資の成功によって回収できれば問題ありませんが、失敗した場合は負担でしかありません。投資のリスクが大きい場合や資金調達を急いでいない場合は他の資金調達方法も併せて検討してみることをおすすめします。

こんなときはファクタリングを利用すべきではない?

投資目的でファクタリングを利用する際には注意していただきたいことがあります。以下のようなタイミングでは、ファクタリング利用を思いとどまるべきかもしれません。

売上が減少しているとき

売上が減少傾向にあるときは注意が必要です。起死回生の策として投資をしたとしても、ファクタリングの手数料によってかえって圧迫されてしまうことが考えられます。そもそも投資自体について慎重に考えるべきタイミングです。

将来的な状況が読めないとき

その投資に将来性があるのか慎重に考える必要があります。プランニングがしっかりとできていない投資は危険です。また、投資自体のリスクが大きいからこそ、調達コストが大きいファクタリング以外の方法で資金調達をすべきともいえます。

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いかがでしたか。キャッシュフロー改善効果が注目されているファクタリングですが、投資資金の調達方法としても利用できることがお分かりいただけたのではないでしょうか。適切に利用すれば、投資において便利な資金源となるはずです。