少額でもファクタリングは利用できる？
企業の規模や取引先によっては、所有している売掛債権の額はそこまで大きくないこともあります。資金がショートしていても、「この売掛債権を買い取ってくれるファクタリング会社はあるのか？」と二の足を踏んでしまう企業も多いようです。こちらでは、少額でのファクタリング利用について簡単にお話しします。
「少額でも大丈夫？」という声は多い
キャッシュフローが困窮している状況を積極的にシェアしたい企業はないでしょう。そのため、他企業がファクタリングをはじめとする資金調達をどの程度を利用しているのかを知る方法はありません。一方で、必要な金額が少額であることから「この程度の金額ではファクタリング会社に取り合ってもらえないだろう」と考えている中小企業は多いようです。
資金繰りの困窮は企業にとって決して好ましいことではありません。手数料は返済のことを考えると、ファクタリングの利用額を最低限にとどめたいと思うのも自然です。このことから、「少額ながらファクタリングを利用できると助かる」という声も確かに存在します。
ファクタリングの平均的な利用額は？
どの程度の金額をファクタリングで調達する企業が多いのでしょうか。ある調査では、200万円未満の金額を調達する件数が過半数を占めています。このあたりが平均的な利用額といえそうです。100万円未満は相対的に少額といえるでしょう。
少額ファクタリングの実態
「少額の利用では取り合ってもらえないだろう」という声があることはお伝えしました。ファクタリング会社は少額の依頼に対して実際にどういった対応をとっているのでしょうか。
実際のところ、少額の売掛債権買取を嫌うファクタリング会社は数多く存在します。理由としては、シンプルに「手間がかかるから」。ファクタリング会社にとっては、大口の契約でも小口の契約でも基本的に手間は変わりません。一方で、当然ながら大口の契約のほうが手数料による利益は大きくなります。小口の契約を限定し、大口の契約にリソースを割くのはある意味で当たり前のことです。
実際に対応はファクタリング会社と依頼額によって異なりますが、一定の金額を下回っている場合は契約拒否をしている事業者も少なくありません。そのほか、手数料を高く設定して手間による負担をカバーしている事業者もあります。
売掛金の下限は？
対応している売掛金の下限については公表していない事業者が多く、正確な情報は得られません。しかし、おそらくは10万円程度がファクタリングを利用できる売掛金の下限といえるでしょう。10万円をしたまわると、ファクタリング会社にとってはほとんどメリットがないからです。この近辺の売掛金では、取り扱い拒否、高額な手数料などファクタリング会社によって対応が異なります。
少額に特化したファクタリング会社も
一方で、少額に特化したファクタリング会社も存在します。もちろん、少額ではメリットが少ないため、継続的な取り引きで長期の利益を期待しているファクタリング会社がほとんどです。少額で利用したければ、少額特化のファクタリング会社を探してみてはいかがでしょうか。
高額といえるのは？
一方で、高額といえるのはどの程度の売掛金なのでしょうか。
基本的に300万円以上であれば高額と考えられます。ファクタリング会社にとっても、継続的な取り引きを期待したい顧客です。
契約前にはファクタリング会社との交渉が行われますが、高額の売掛債権ほど有利に交渉を進めやすくなります。特に、手数料については強気に交渉してみてもよいでしょう。
少額の利用にとどめるのがおすすめ
売掛債権を支払日に先立って現金化できるため、急な資金調達に適しているファクタリング。また、売掛金が大きいほど手数料が下がるメリットもあります。このことから、高額の売掛債権を売却してキャッシュフローに余裕を持たせる企業も少なくありません。
ただし、どれだけ低かったとしても手数料が余計なコストになるのは事実です。安心したいからといって、無計画にファクタリングを利用するのは損でしかありません。ファクタリングは少額で賢く利用するのがおすすめといえます。そのタイミングで必要な資金を吟味し、可能な限り少額の利用にとどめましょう。
そのために、少額に対応しているファクタリング会社と関係性を持っておくのは悪いことではありません。「少額特化！」と謳っているようなファクタリング会社であれば、他社で断られてしまったような少額売掛債権でも交渉の機会を設けてくれるはずです。
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ファクタリング会社にとってのメリットは小さいものの、「少額の売掛債権を売却したい」という声は確かに存在しており、それに対応しているファクタリング会社もすくなからずあります。また、企業としては、キャッシュフローに問題がなく、ファクタリングが必要だったとしても少額にとどめることが理想であるといえます。少額対応のファクタリング会社と関係を持っておき、計画的に利用してみてはいかがでしょうか。