ファクタリングと相性のよい業種は?

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ファクタリングはどのような業種・業界で利用されているのでしょうか。こちらでは、ファクタリングと相性のよい業種・業界をご紹介します。

ファクタリング利用が多い3大業種

とりわけファクタリングの利用例が多い3つの業界と、それぞれの業界での利用メリットをご紹介します。

建設業界

建設業界においてファクタリングは一般的な資金調達方法です。大きな理由のひとつとして、建設業界の請負の形態が挙げられます。大規模な建設工事の場合、作業を細かく分け、複数の専門業者へとそれぞれの作業を依頼します。建設工事の全体にとりまとめを行う企業はゼネコンと呼ばれます。

ゼネコンから下請け会社への報酬は、前もって支払われるのが一般的です。また、資材の購入も工事に先駆けて行われます。こうした理由から、ファクタリングはゼネコンの資金調達方法として利用されています。

また、元受け会社からの支払いまでの期間が長期化しやすい点も理由のひとつです。従来、建設業での支払いには慣例的に手形が使われていましたが、支払いスパンが長期化した後に元受け会社が倒産すると、ゼネコンは大きなリスクを被ることになってしまいます。手形に代わるリスクが低い方法として、ファクタリングが広く利用されています。

医療業界

医療業界もファクタリングの利用例が多い業界のひとつです。最もたる理由は診療報酬の支払いの遅さです。医師や看護師などのスタッフに給料を支払う必要がありますが、診療報酬の支払いの遅さによりキャッシュフローが圧迫されてしまうケースがあります。ファクタリングは、そうした状況に余裕を持たせるための方法として利用されています。

もうひとつの理由といえるのが、ファクタリング会社視点でのメリットです。日本の医療制度の安心感から、不良債権になりづらいという信頼感があります。結果的に医療の債権を高額買取しているファクタリング会社が多く、医療現場とファクタリング会社の双方にメリットがあるため、取引が頻繁に行われています。

介護業界

介護業界でのファクタリング利用例も目立っています。介護業界も医療業界と同じく、報酬の支払いはサービス提供から2カ月後であり、ランニングコストの支払いが困難です。特に、資金力が乏しく支払いが困窮しがちな開業初期の会社において、ファクタリングが広く利用されています。こちらも、医療の債権と同様にファクタリング会社にとっては極めて信頼性がたかい優良な債権であり、多くのファクタリング会社が高額での買取を行っています。

人材派遣、アパレル、IT業界なども利用が多い

その他、人材派遣、アパレル、IT業界でもファクタリングの利用例が目立っています。

人材派遣

人材派遣の業界では、さまざまな支払いの業界へと派遣が行われます。長期契約の業務委託などでは支払いが遅く、給料支払いが負担となることも少なくありません。自己資金だけではキャッシュが枯渇しそうな場合の解決策としてファクタリングが利用されています。

アパレル

アパレル業界もファクタリングの利用が多い業界のひとつ。在庫が現金化されるまで時間がかかることが主な理由です。また、売り上げが季節や流行に左右されることも多く、通年の売り上げを保ちづらいことも理由として挙げられます。

IT

IT業界では、プロジェクトの進捗がマンパワーに大きく依存します。納品の遅れが起こり、それに伴って支払いが遅れることも少なくありません。こうしたリスクの軽減策としてファクタリングが利用されています。また、ニーズやトレンドの変化が激しい業界という特性もあり、ここぞというチャンスを逃さないためのスピーディーな資金調達方法として利用されることも多いようです。

ファクタリングは多様な業種に利用されている

ファクタリングは幅広い業界・業種で利用されている資金調達方法です。

一方で、上手に活用するためにはファクタリングそのものの仕組みを正しく理解することが大切です。また、日本では新興のサービスということで業者の質もばらついており、有料業者を見分ける慎重さも求められます。

また、有効な活用法について知っておくこともおすすめします。特に、企業の会計状況を健全に見せる効果があるオフバランスは、業種・業界に関わらずファクタリングの便利な活用法です。その他にも、ファクタリングによるメリットを最大化するための方法は少なくありません。業種に応じて、最適なファクタリングの利用方法を知っておきましょう。

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ファクタリングと相性が良好な業種・業界をご紹介しました。ご紹介した以外にも、キャッシュフローの健全化に苦慮することが多い業界や、スピーディーな資金調達方法が必要な業界であれば、ファクタリングを有効活用できるはずです。また、競合に先んじてファクタリングの活用方法を見つけることで、大きなアドバンテージを獲得できるかもしれません。ご自身の業界でも、うまくファクタリングを活用できないか検討してみてはいかがでしょうか。