補助金・助成金が下りるまでの期間はどうする?ファクタリングで資金調達する方法

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国や自治体が実施している補助金・助成金の制度は、資金調達が必要な事業者に広く利用されています。ほぼリスクなしで資金が手に入るため魅力的な制度ですが、問題は着金までの時間です。補助金・助成金を申請し、着金までの資金繰りに困窮するケースが目立ちます。こちらでは、補助金・助成金の魅力と問題点、着金までに検討すべき他の資金調達方法についてお話しします。

申請が複雑、支給も遅い「補助金・助成金」

自治体から提供されている補助金や助成金。個人が利用できるもののほか、事業に役立てられるものもあります。どちらも返済の必要はなく、条件に該当すれば資金調達にも利用できるのが魅力です。

しかし、「申請が煩雑」「支給に時間がかかる」「申請を拒否される」といった事案も目立ちます。原則的に返済義務がなく、「タダで調達できる資金」としては助かるものの、とにかく時間がかかるのがネックです。どれだけ返済義務がない資金提供の制度だとしても、いつもらえるかわからなければ資金調達の方法としては信頼性に欠けます。

助成金・補助金の審査には1~2カ月かかります。書類審査だけではなく、面談の審査が必要な助成金・補助金もあるため、さらに時間がかかることも少なくありません。審査通過時点では交付は決定しておらず、申請の内容が精査されてはじめて正式な交付が決定されます。

とりわけ“コロナ禍”の現在、補助金・助成金・協力金などを頼りにしている事業者は少なくありません。「雇用調整助成金」など、国も相応に取り組んでいますが、対応の遅さが指摘されています。着金するまでの期間、どうやって乗り切るかが重要といえるでしょう。

【個人事業主・中小企業向け】おすすめの資金調達方法は?

助成金・補助金が提供されることになったとしても、上述したとおり実際に資金が提供されるまでは時間がかかります。着金するまでは、別の資金調達方法を利用して持ちこたえなければなりません。

資金調達の方法は、デッドファイナンス、エクイティファイナンス、アセットファイナンスの3種類に大別されます。それぞれ、以下のような特徴があります。

■デッドファイナンス

返済義務のある資金調達(融資)

例:銀行融資

■エクイティファイナンス

株発行による資金調達

例:株券の発行

■アセットファイナンス

資産の信用力に基づいた資金調達

例:ファクタリング

アセットファイナンスの代表格といえるのが、売掛債権を売却して資金を調達するファクタリングです。主に個人事業主や中小企業の資金調達方法として普及しています。

ファクタリングをサービスとして実施しているのは、専門のファクタリング会社です。売掛債権をファクタリング会社の買取可能範囲内の額で売却できます。売掛先から入金があれば、ファクタリング会社への支払いを行います。売掛金を売掛先の支払いに先立って受け取れるサービスです。

ファクタリングでの資金調達が有効なワケ

コロナ禍における資金難では、資金調達のスピード感が重要視されます。助成金・補助金が着金するまでの期間、つまり「繋ぎの繋ぎ」として、即日対応・即日入金が期待できるファクタリングが最適です。

ファクタリングが銀行融資など他の資金調達方法と比較して明確に優れている点が、スピード感です。契約に際して審査は実施されますが、主な審査対象は売掛先の信用度や売掛債権の実態です。申込会社の経済状況などが審査に大きく影響することはありません。必要な手続きや求められる書類も少なく、即日での入金に対応しているファクタリング会社も多くあります。

ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があります。2社間ファクタリングは申込会社とファクタリング会社の2社のみで契約が進められ、売掛先は関与しません。売掛先への通知が必要ないほか、手続きのシンプルさが魅力です。3社間ファクタリングは売掛先を交えて進められるファクタリングであり、売掛先の同意が求められます。そのため手続きがやや煩雑ですが、トラブルが起こりにくく、手数料が低いというメリットがあります。

必要なタイミングですぐに資金を調達できるという点では、2社間ファクタリングのほうが優秀です。キャッシュフローが悪化した場合は速やかに資金が必要なケースが多いため、2社間ファクタリングのほうが頻繁に利用されています。補助金・助成金が支給されるまでの繋ぎの資金調達方法としても最適です。

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資金難に際して補助金・助成金に申請すること自体は決して悪いことではありません。しかし、着金までにかかる長い時間を考えると、補助金・助成金を頼りにして事業を続けるのは危険といえます。補助金・助成金の着金を待ちながら、他の資金調達方法を利用するのが賢明です。ファクタリングは売掛債権さえあれば利用でき、入金までのスピードに優れています。コロナ禍における緊急の資金調達方法として検討してはいかがでしょうか。